固体吸収材のCO2の吸脱着プロセスをシミュレーションする技術は、実機の設計、運転条件の最適化において非常に有効です。
実験結果とシミュレーションを併用することには、以下の利点があります。
・ 運転条件模索の期間を大幅に短縮
ラボ試験:3~4日/条件
計算 :1~2時間/条件
・ 試験後に廃棄物などが発生せず、環境に優しい
・ 実測が困難な装置内部や吸収材の詳細な挙動が把握可能
1.固定層システムのシミュレーション
固体吸収材の破過曲線(CO2の吸収挙動)や、その際の吸収材の温度変化を良好に再現することが可能です。
定常状態まで数日を要するサイクル試験も、シミュレーションなら1日で何パターンもの感度解析を実施可能です。
2.移動層システムのシミュレーション
固体吸収材を循環する移動層システムにおいても、シミュレーションは有効なツールとなります。
3.ハニカム等の構造体における吸脱着挙動の解析
ハニカム等の様々な形状に固体吸収材を担持した構造体についても、吸脱着シミュレーションを適用して、プロセスの最適化を検討することが可能です。
シミュレーション結果は、材料開発にも活用されています。