業績一覧

無機膜

無機膜の革新性と適用先の拡大

近年、高選択かつ高透過性のガス分離膜としてシリカ、ゼオライト、パラジウムなどの無機膜が多くの分野で適用され始めています。さらに、メンブレンリアクター(膜反応器)を構成し、反応と分離を組み合わせることにより、省エネルギー化、低コスト化を実現することが期待されています。

シリカ膜

対向拡散CVD法によるシリカ膜の開発

対向拡散CVD(Chemical vapor deposition)法を用いて、ガス分離用シリカ膜の開発を行っています。この手法では世界最高レベルの高性能なシリカ膜を再現良く製膜することができます。

ゼオライト膜

高性能ゼオライト膜の開発

ゼオライトの均一細孔は分子の分離場として活用でき、分離対象に合わせてゼオライト種を選定することで、様々な混合流体から目的成分を分離することが可能です。無機膜研究センターでは、各種ゼオライトの分離膜化を検討しており、実用可能な高性能ゼオライト膜の開発に取り組んでいます。

パラジウム膜

細孔内充填型パラジウム膜の開発

パラジウムは水素を吸蔵する金属の一つとして知られており、膜化することによって水素分離膜として利用できます。無機膜研究センターでは、多孔質支持体内部にパラジウム膜を形成させた細孔内充填型パラジウム膜を開発しています。

メンブレンリアクター

無機膜を用いたメンブレンリアクター(膜反応器)

膜反応器は“反応”と“分離”を同時に行うことのできる反応器です。反応温度の低温化や、後段の分離精製工程の小規模化により、従来の触媒反応器では実現が難しい低温での高効率なプロセスを実現する技術の開発に取り組んでいます。

システム計算

各種シミュレーションを駆使した膜分離システムの開発

分離膜の透過分離シミュレーション、および触媒による反応と分離膜の透過を定式化することで“反応”と“分離”を融合させた膜反応器のシミュレーションを主に実施しています。