研究内容
京都にあるRITE本部の研究所においては、各分野のスペシャリストからなる研究グループにより、CO2削減を実現するための革新的エネルギー・環境技術の研究開発を推進するとともに、地球温暖化対策シナリオを作成し政策提言につなげています。
地球温暖化への対応方策や政策の方向付け等に関するシステム的研究、RITEで研究開発されている地球温暖化対策技術を含む全体システムの検討、導入シナリオの検討を行っています。また、地球温暖化対策と持続可能な発展との相乗効果、逆にトレードオフ関係を含めた総合的な評価も行い、より良い効果的な方策の検討を行っています。
国連が提唱した持続可能な開発目標(SDGs)の達成に向けて、バイオテクノロジーと循環型社会が融合した「バイオエコノミー」のコンセプトが注目されています。バイオエコノミーは地球規模の課題解決と経済発展の共存を目指す考え方であり、そのコア技術の一つであるバイオリファイナリーの技術開発に取り組んでいます。
CO2分離・回収・利用・グリーンプロセス技術
(化学研究グループ)
火力発電所排ガス、産業排ガス、大気などからCO2を分離する技術(化学吸収液、固体吸収材、分離膜)を開発しています。また、CO2を資源として有効利用するカーボンリサイクル技術(炭酸塩固定、膜反応器による燃料、化学品合成)の開発を推進しています。CO2分離素材の標準評価方法の検討、産業化へ向けた産業化戦略協議会の運営など、国内CCUS産業の発展への貢献にも尽力しています。
CO2地中貯留技術の実用化を目指して、「大規模CO2圧入・貯留の安全管理技術」および「大規模貯留層の有効圧入・利用技術」の開発に取り組んでいるほか、「CCS普及条件の整備、基準の整備」に関する研究や国際機関との連携も進めています。