現在、バイオエタノールの利用が世界的に拡大しています。しかしバイオエタノールは、トウモロコシのデンプンやサトウキビの絞り汁から製造されるため、食糧生産との競合が懸念されています。当研究グループでは食糧との競合を避けられる非可食バイオマスからのエタノール、所謂セルロースエタノールの製造技術開発に取り組んでいます。セルロースエタノールの製造工程は、下記に示すように主として4工程から構成されています。
<バイオエタノール製造工程の図>
セルロースエタノールの製造では使用するバイオマス原料や、前処理の方法によって発酵阻害を引き起こす副生物の種類と量が変化します。従って、通常は原料、前処理、発酵の3要素を総合的に開発する必要があります。我々が開発したRITE Bioprocessは、発酵阻害に対して高い耐性を有しているため、様々なバイオマス、および前処理の組み合わせに対応可能な柔軟性を有しています。