エネルギーは大切に使われている?
日本のエネルギーは、製油所、発電所、都市ガス製造など(エネルギー転換部門と呼びます)を経て、工場などの産業部門、一般家庭やオフィス、コンビニなどの民生部門、人や物を運ぶ運輸部門の3部門にて消費されます。 それぞれの部門で、過去と比較してエネルギー消費の効率は改善されています。
最終エネルギー消費部門別構成比
出典:(財)省エネルギーセンター「エネルギー・経済統計要覧2011」
産業部門
鉄は、わたしたちの身近なところで多く使われています。
ビル、橋、トンネル、電車、自動車のほか、洗濯機や冷蔵庫など、様々な所で使われています。鉄鋼製品をつくるには、まず鉄鉱石から鉄を取り出します。そのままだと脆いので、しなやかで加工もしやすいように鋼(はがね)をつくる工程があります。鋼をさらに圧延したりすることで鉄鋼製品となります。これらの工程で、いかに少ないエネルギーで効率良く鉄を生産するかが大事です。
日本のエネルギー効率は世界で最も高く、世界一の省エネ技術を誇っています。
エネルギー効率が高いということは、地球温暖化の原因とされる二酸化炭素(CO2)の排出も少ないことを意味します。
セメントも、ビル、学校などの建築物ほか、橋、トンネル、道路、空港、港、堤防、ダムなどで広く使われています。
実際にはコンクリートの形で利用されますが、コンクリートの工事のしやすさ(施工性)、強度、寿命、そして費用を決めるうえでカギとなるのが、セメントです。
セメントは、原料となる石灰石や粘土、ゴミ(使用済のタイヤなど)などを混ぜて、熱を加えて、まずクリンカという中間製品を製造し、さらにこれを砕いて、せっこうを混ぜてつくられます。
クリンカを製造する際に、いかに少ないエネルギーで効率良く製造するかがここでも大事です。
日本のセメント産業も、エネルギー効率が世界で最も高く、世界一の技術水準を誇っています。