エネルギーはどこからやって来る?
わたしたちの身近にはたくさんのエネルギーがあります。
わたしたち人間もエネルギーで動いています。生きていく為に、人間は食物からエネルギー源を摂取します。それが運動エネルギーなどに変わります。
では、わたしたちの社会、生活を支えるエネルギーにはどのようなものがあるのでしょうか。
わたしたちの豊かで快適な生活、いわゆる近代文明社会は、産業の発展、経済の発展によってもたらされています。これには大量のエネルギー消費を伴います。
ここではこのエネルギーについて見ていきます。
エネルギーの分類
エネルギーの種類には、大きく分けて枯渇性エネルギーと再生可能エネルギーがあります。
国によっても利用されるエネルギー構成は異なりますが、日本で最も利用される枯渇性資源および再生可能エネルギー(専門用語で「一次エネルギー」といい、加工前の天然・自然エネルギーのことを表します)は石油で、続いて石炭、天然ガス、原子力とあります。
一次エネルギー | 二次エネルギー (最終エネルギー) | |||
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枯渇性エネルギー | 化石エネルギー 付録(用語解説)へ |
·石油 ·石炭(褐炭等) ·天然ガス、など |
·電気 ·ガソリン ·水素、など |
|
原子力エネルギー | ウラン | ·電気 | ||
再生可能エネルギー | ·太陽光 ·風力 ·地熱 ·バイオマス、など |
·電気 ·水素、など |
日本の一次エネルギーの供給TOP5
日本はエネルギーの多くを輸入するという、とても資源に乏しい国でもあります。
エネルギーは、地表面を削ることで陸上あるいは海洋下で数千メートルの地層を掘って採掘されます。日本には専用の船で世界中から海を渡って届けられます。
採掘されて日本に来るまで
ただし、エネルギー輸送にあたっては、とりわけ石油資源の主な調達先である中東の国や輸送経路の一部となっているアジアの一部の国の政治情勢(紛争や経済状況など)により、日本へ供給途絶を引き起こさないか、というエネルギー安全保障(セキュリティ)面で常にリスクを抱えています。
安定的にエネルギーを調達するため、供給源の多様化や自給率の向上、安全保障を図ることが重要です。
国別のエネルギー資源生産量TOP5
出典:(石油・石炭・天然ガス)BP Statistical Review of World Energy June 2012を元にRITE作成
出典:(ウラン)World Nuclear Association(WNA), World Uranium Mining Production を元にRITE 作成
※石炭は、無煙炭・瀝青炭・亜瀝青炭・褐炭を示す。
(枯渇性)資源エネルギーの資源量
枯渇性資源エネルギーは、枯渇性であることに違いはありませんが、未だ多くの量が存在しているとも評価されています。
資源の存在量を示す概念で、その確からしさの高い方から順に、「埋蔵量」(商業的に採掘可能な量)、「資源量」(発見された存在量)、「追加的発見可能性量」があります。最も確からしさの高い「埋蔵量」の評価でも、探査技術の進歩や探査活動の拡大などを通じて新たな油田や鉱山が発見されたり、技術革新を通じて採掘可能性が拡大するなどして、評価値の見直し、修正が行われています。
石油、ガスの場合、まさに近年の技術革新によってシェールオイル、シェールガスが採掘可能となり、安価に利用できるようになったことも埋蔵量、資源量の再評価につながっています。
2005年までの 累積生産量 (EJ) | 2005年時点の 生産量 (EJ) | 埋蔵量 (EJ) | 資源量 (EJ) | 追加的 発見可能性量 (EJ) | |
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在来型石油 | 6,069 | 147.9 | 4,900-7,610 | 4,170-6,150 | |
非在来型石油 (オイルサンド、シェールオイルなど) |
513 | 20.2 | 3,750-5,600 | 11,280-14,800 | 40,000 |
在来型ガス | 3,087 | 89.8 | 5,000-7,100 | 7,200-8,900 | |
非在来型ガス (シェールガス、タイトガスなど) |
113 | 9.6 | 20,100-67,100 | 40,200-121,900 | > 1,000,000 |
石炭 (褐炭等を含む) |
6,712 | 123.8 | 17,300-21,000 | 291,000-435,000 | |
在来型ウラン | 1,218 | 24.7 | 2,400 | 7,400 | |
非在来型ウラン (海水ウランなど) |
― | ― | ― | 4,100 | > 2,600,000 |
出典:Global Energy Assessment, 2012
化石資源エネルギーのCO2排出係数
化石資源の燃焼は、地球温暖化の原因とされている二酸化炭素を排出していることも理解しておくことが重要です。
石炭、石油(原油)、ガスのうち、最も二酸化炭素の排出が大きいのが石炭の燃焼によるものです。
二酸化炭素排出係数 Gg-CO2/1010 kcal | |
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石炭(輸入一般炭) | 3.7927 |
石油 | 2.8641 |
天然ガス(輸入LNG) | 2.0675 |
出典:環境省