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研究内容(プロジェクト)

2013年以降の温暖化対応方策に関する調査研究(通称:Beyond2010)

研究概要

概要

Beyond 2010では、主要各国の温室効果ガス排出削減策の定量評価に必要となる世界のエネルギー・環境モデルの開発、モデル分析評価のための主要各国の関連状況の調査、モデルによる分析評価を行っています。また、ブラジル提案の科学的・技術的側面に関する分析評価についての国際動向の調査も実施しています。

エネルギー・環境モデル開発

構築したモデルは、エネルギーシステムコストを最小化する最適化型であり、評価対象期間は、分析評価の対象によって2000 年―2030年(ボトムアップ型目標の評価など)、2000―2050年(バーデンシェアリングの評価など)、2000―2100年(CO2濃度安定化レベルに関するコスト分析など)のように可変的にしています。地域分割は、地域間の枠組みなども含め、様々な排出削減枠組みを評価できるようにするため、詳細にしており、世界を77地域(国レベルで54区分、アメリカ、カナダ、中国、インド、ロシア、オーストラリアは国内をさらに区分)に区分しています。そして、具体的な技術方策を提示するために、各種エネルギー技術をはじめ、CO2の貯留・隔離技術を明示的にモデル化しています。また、ボトムアップ型の目標の評価においては、鉄鋼やセメントなどのエネルギー多消費産業における省エネルギー・CO2排出削減技術なども明示的にモデル化しています。これによって、排出削減枠組み・目標毎に各国のコストミニマムとなる1次エネルギー構成、電力構成や省エネルギー量の他CO2の貯留・隔離技術の導入量等を時点別に示すことが可能です。 なお、詳細な地域分割別のモデル前提条件の整備が必要であり、モデル構築と同時に、それらのデータ整備を行っています。

モデルの詳細はこちらをご覧下さい。

モデルを用いた分析評価

モデルを用いて、下記のように、2013年以降の様々な排出枠組み・目標を複数想定し、モデル試算を行って、各国のCO2限界削減コストやそのときの排出削減対策を示しています。

  • CO2濃度安定化レベルに関する分析
  • バーデンシェアリングに関する分析
  • ボトムアップ型の目標に関する分析

例えば、「バーデンシェアリングに関する分析」の具体的なケーススタディとしては、各国の温室効果ガス排出量を1990年時点比を基準にして抑制するケース、各国のGDPあたりの排出量を基準にして抑制するケースなどを比較分析し、それぞれのケースにおいて、各国のCO2の限界削減費用やトータルの削減費用を明らかにするとともにコスト効果的な技術対応方策等を提示しています。

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