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CO2地中貯留の概要 CCS技術とは CCS (Carbon Dioxide Capture & Storage)技術とは、集中発生源からCO2を回収、輸送、貯蔵する技術です。 CO2回収技術は、肥料生産工場などで既に実用化しています。また、地中貯留は、石油掘削技術や、天然ガスの地下貯蔵や石油増進回収(EOR)等で蓄積された技術をCO2圧入・貯留に応用できる最も実用的な技術として期待されています。 課題は、CO2を低コストで分離し、長期にわたって安全に安定して隔離し続けることです。 CCS技術は、次世代の新しいエネルギー社会への橋渡し技術(ブリッジングテクノロジー)として注目されています。 CO2集中発生源と分離回収・貯留技術
クリックで拡大 CCSのシステム構成例
クリックで拡大 CO2地中(帯水層)貯留の概念 CO2地中貯留とは、火力発電所等の大規模発生源から分離・回収したCO2を地中の帯水層に貯留することで、大気中へのCO2排出を削減する技術です。上部に水やガスを透さない不透水層が存在する帯水層を選んでCO2を圧入すれば、長期間にわたって安全に貯留できます。天然ガスや石油は、このような地層構造に長期間蓄えられています。 IPCC SRCCSによると、世界全体での貯留可能量は少なくとも2兆トン(世界の総排出量の約100年分に相当)であると試算されています。また、適切に管理された地中貯留の場合、CO2保持率は1000年でも99%以上のCO2を保持する可能性が高いと考えられています。 CO2地中貯留のイメージ
(出典:経済産業省産業技術局資料「CCS2020」) 帯水層とシール層 帯水層の岩石には隙間が多いため、地層水を押しのけてCO2を貯留することができます。一方、不透水層は緻密であるため、 CO2を通しません。したがって、帯水層はCO2の貯留層となり、不透水層はCO2の移行を防ぐシール層となります。 岩野原実証試験サイトの岩石の顕微鏡写真 水色の部分は隙間
帯水層中のCO2浸透のイメージ |
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